マニュアル化のススメ

~ どうしてたかな?をなくす ~
一般的に大企業では行動の統制をとるためにマニュアル化がよく行われます。マニュアル化することで、業務手順や内容が統一化され、個人のレベルアップが図れる効果があります。
会社単位で行うと新人に業務を教えるのに掛かっていた時間の軽減が図れたり、教える人によるレベルのバラツキが防げます。
また担当者を変えても業務レベルが維持できるというメリットやマニュアルを作る過程で、無駄な工程の発見ができたり、間違えやすい個所を確認できたりします。
これを営業個人でもやってみることをお勧めします。
自分なりのお客様アプローチの方法、フォローの仕方、提案、採用か不採用かという結果判断、結果を受けてフォローするのかどうかの判断など自分の行動をマニュアルにしていきます。

マニュアルを嫌う人もいます。
「マニュアル通りにやっているだけで心がない」
「なぜそうしなければならないのかを考えなくなるので進歩がなくなる」
などが主張の大きな理由かと思います。

マニュアルだけで全てが片付くわけではありません。運用するのは人ですし、お客様は想定外の事をたくさん要求してこられます。
混沌とした状況の中で人は、個人の「常識と良心」で行動しますからマニュアルの手順が破られる可能性はとても高いのです。

だからと言って、全てのルールを取り除く訳にはいきません。
厳然としたルールと混沌とした状況の中で一定の方向性を示すのがマニュアルという考え方です。

●こうした方が効率化が図れる
●手順としてはこの方がやりやすい
●手続き上、こうしておいた方が分かりやすい
●上司や先輩、お得意先から聴いてためになった

それぞれのステップで気付いた・教えてもらったことを書きこんでいけばよいのです。

マニュアル化のコツは次の三つです。
①マニュアル専用のノートを作る。
②最初から頑張り過ぎない。最初は大項目だけを並べるだけでもOKです。
③思いついたら忘れないうちにその日のうちに書くこと。

文章力もまずは「自分が分かる」レベルで構いません。
頑張って書き込んでいくと徐々に成果が出てきます。
同じ間違いをしなくなります。手順を見ながら進められるので業務時間の短縮につながります。改善すべきステップやボトルネックになっていることに気がついたりします。

そして、後輩が出来た時に業務を教える教科書にもなってくれます。
マニュアルは自分にとっての資産となりますから大切に育てて行ってください。